スピリチュアルズ「わたし」の謎 を読んで【感想と一部自己分析】

スピリチュアルズ「わたし」の謎はスピリチュアルについて語っている?

読んでみるとわかるようにスピリチュアルズは脳科学や心理学などの化学的視点から書かれています。
スピリチュアルを私は魂や霊という枠組みでとらえていました。
スピリチュアルというのは、心理学でいう「無意識」に「魂」を重ね合わせた言葉だ。脳科学の知見は、意識が無意識と対立している(あるいは意識が無意識を制御している)のではなく、じつは「わたし」のほとんどがすべてが無意識で、意識はその一部(あるいは幻想)でしかないという膨大な知見を積み上げている。「わたし」というのは、突き詰めれば「無意識/魂」の傾向のことなのだ。
引用元:橘玲『スピリチュアルズ「わたし」の謎』
この無意識から創造されるパーソナリティについて科学的な視点から解説されています。
パーソナリティの心理学でビッグファイブという基本的な要素があるようです。
・ビッグファイブ
外向的/内向的
楽観的/悲観的
協調性
堅実性
経験への開放性
『スピリチュアル』ではパーソナリティの要素を「協調性」を「同調性」「共感力」にわけ、さらに「知能」「外見」加えた8つの要素(ビッグエイト)で説明しています。

スピリチュアルズで1番印象に残っている内容

スピリチュアルズを読んでてハッとさせられたのは『共感力』の章です。
共感力とは「相手と感情を一致させる能力」
別に『メンタライジング』というものがあります。
メンタライジングとは「相手のこころを理解する能力」
「情動的共感」と「認知的共感」と区別されることも。
メンタライジングとは心の理論とも呼ばれています。
メンタライジングとは具体的にどういうものか…
サリーとアンの課題という実験があります。

幼い子どもが被験者です。

最初にサリーが部屋に入ってきてカゴにボールを入れて部屋を出る

②次にアンが部屋に入ってきてボールを箱に移し変える。
③もう一度サリーが部屋に戻ってきてボールを探そうとします。

サリーはどこを調べるか?と被験者に質問する。
3歳までの子どもはボールは箱の中と答える→ボールはそこにあるから
4歳を超えるとサリーがカゴの中を探すとわかる。自分たちの知識とサリーの心の状態がわかるようになる。
これが『メンタライジング』です。

共感力の章から一部自己分析

わたしは人と関わる仕事をしています。そんな仕事をしていながらも共感力が低くコミュニケーション能力は低いと自分で感じていました。
それでも人としっかり関わる仕事をしていながら、それなりにやってこれています。おそらく共感力は低いながらもメンタライジング能力は人並みに持ち合わせていたのではないかと考えています。
自分には今の仕事はむいていないんじゃないかとずっと心の奥で感じていましたが、この本を読んで一歩踏み込んで自己分析することができました。いわゆるコミュ力が高いは共感力とメンタライジングの総合得点です。
スピリチュアルズ「わたし」の謎では、共感力が低くメンタライジングが高いとサイコパスに分類されると解説していました。もちろん極端な例だとは思いますが、サイコパス=犯罪者は思い込み、などサイコパスについても触れています。
ですので共感力が低いから=コミュニケーション能力が低いというわけではないのです。この章では自分自身をを肯定する気持ちを与えてもらいました。

 


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