【読書感想】10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業

アウトプットの質の向上、効率アップを目的に【自分の頭で考える】をテーマに勉強中です。
今回手にしたのは『10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業』です。
読んだ感想、勉強したことをブログに残します。

10歳でもわかる問題解決の授業の内容

非常に読みやすく、理解しやすい構成となっています。大きな項目としては5章(5時間)に分かれています。
1時間目:仮説について
2時間目:仮説の立て方
3時間目:仮説を確かめるための論理的に考える技術
4時間目:具体的な行動のための論点の立て方
5時間目:問題解決のフレームワーク
5章に分かれていますが自分で考え問題を解決するには…
①問題を理解・設定
②決断する
③実行と修正 
のステップが必要です。
ステップ③を1~3時間目、ステップ①を4~5時間目で学ぶ構成になっています。
③から学ぶ理由は、①の問題設定のほうが難しいためです。理解しやすいそのため③実行と修正から学ぶ流れになっています。
この構成だからこそ、考えるのが苦手な私にも読みやすく理解しながら読み進めていくことができました。

10歳でもわかる問題解決の授業で気になったところ

授業とは、先生の知っている正解を教えてもらう場であって、正解を知らない自分が頭を使って考える場ではない。そういった思考、行動が染みついています。そこで私たちは「自分の考えに確信がないから、教えてくれるのを待つ」という、いわゆる思考停止状態で立ち止まってしまうのです。

出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p2
めちゃくちゃ頷きながら読みました。思考停止がクセになってしまったのは学校のせいではありません。けれど学校の授業がかなり受け身スタイルなのは間違いないなく一つの問題です。黙って先生の授業を聞いて、知識を詰めてテストで良い点をとる。当時はテストで良い点をとるために自分なりに頑張っていました。しかし、今思えばもっと大切な【自分で考える】ことをしてこなかったと痛感しています。

 

意思決定にあたっては、「絶対に間違いない、と言えるほど情報が十分」などということにはたどり着けないので、いつまでも意思決定ができず、時間だけがたっていき、問題の解決ができないのです。
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p26
結局、同じことをループで思考していき意思決定できずに時間だけが経っている。なんてことを私はよくやってしまいます。「絶対はない」「十分な情報はない(情報には限りがある)」ことをキモに銘じました。

 

問題解決のための意思決定のコツは、「与えられた情報の中で、素早く意思決定する技術」です。
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p27
時間的であったり、金銭的な制約がある中で”前進“し続けていることが重要です。
 「もしかしたら、1週間で50点もアップする勉強法があるかもしれない」
そんな夢のような解決策を求めて右往左往しているよりも、現実的な勉強法を試してみて、「10点だけど上がった」「この勉強方法は自分には合わなかった」という情報を得ることが「前進」であり、現実的な「解決」なのです。
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p30-31
この2つの言葉で意志決定の重要性を学びました。悩んでいる時間はただの損失です。悩むと考えるは違います。悩むのはやめて、考えて行動する時間にしていきましょう。

 

実際に問題解決のフレームワークも紹介してくれています。
問題解決の型SCAMPER
S:Substitute サブスティテュート(代用する)
C:Combine コンバイン(組み合わせる)
A:Adapt アダプト(適応させる)
M:modify モディファイ(修正する)
P:Put to other uses プットトゥアザユースィズ(その他の使い方をしてみる)
E:Eliminate エリミネート(取り除く)
R:Rearrangeリアレンジ(並び替える)・Reverse リバース(逆にする)

 

良い仮説は”具体的なアクション“を含む
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p94
例として…算数の成績が良くないのは計算能力が低いから。さらに掘り下げてアクションを盛り込む。毎日の繰り返しの練習によって改善される可能性がある。ここまで考えましょう。
また読んでいて考えられたのは「変えられる可能性があること」を前提にアクションを盛り込むことです。例えばサッカーでセットプレーでの対人プレイを強くする。身長を高くすればセットプレーで負けなくなる。なんていうのは不可能なアクションです。あくまでも変えられることを前提にしましょう。

 

3時間目は解決力の高い人の「論理的に考える」技術についてです。
論理的パズルをやっているようで楽しかったです。文章を読みながらも、論理的な思考をもちながら文章を読み解いていく。頭は使いますが、読解力を高めるには重要なポイントです。
論理的に考える技術として帰納と演繹についての説明や練習問題も盛り込まれています。
私たちの周りで使われている演繹では、①絶対正しいかのように述べれているルールは、本当に100%正しいのか?ということは、もちろんのこと、②隠れている前提条件があるのではないか?という、2つ目の注意点がある。p134
ここまで読み取れて考えられれば、そこそこ読解力あると考えてもよさそうですよね。これができないと、ときに間違った解釈でモノゴトを捉えてしまう。難しいけど、意識して読んでいきましょう。

 

現象を問題にしてしまうと”打ち手“が見つからない
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p171
現象ではなく論点を設定しましょう。現象から深く考えて論点となる問題設定する。そこから実行、検証をしていきサイクルで問題解決に取り組むことが大切です。

 

最後5時間目では様々な問題解決のフレームワークも紹介されています。
・フェルミ推定
・PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
・VC(バリュー・チェーン・フレーム)
・WILL CAN MUST
・悪魔の代弁者(反論を考える)
・AISAS(attention:注意、interest:関心、search:検索、Action:購買、share:情報共有)

 

問題解決の能力をあげていくにはまずは意志決定から

決めずに現状のまま時間が過ぎてしまうことが一番のリスク
出典元:10歳でもわかる問題解決の授業 自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業 出版社:フォレスト出版 著者:苅野芯 p92
やはり、あれこれ考えて『やらない』ことが1番損失がでかいですね。ある程度、論点を考え仮説をだしてからの行動も大切ですが、それでも行動から得る情報が1番貴重なのは間違いないはずです。
問題解決はサイクルで取りくむ必要があります。【決断・行動】つまり仮説と検証を繰りかえして問題解決に取りくんでこそ、精度をあげていくことができます。
繰りかえしますが、行動してこそのサイクルです。ですので単純化してでもいいのでまずは決断し行動しましょう。
そして決断のための意思決定の基準は、それこそ【自分の頭で考える】必要があります。

 

生きていれば正解のない問題にぶつかることが多いです。その問題に自分が納得のいくかたちで向き合えるように【自分の頭で考える】力をつけていきたいと思います。
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