スキレットのメリット・デメリット【欠点のなかに利点を見出しましょう】

キャンプ用品として名高いスキレット。「キャンプでしか使わないもの」と思い込んでいないでしょうか?

じつは普段使いにもオススメです。

スキレットは普通のフライパンに比べても魅力的なメリットがあります。もちろんデメリットもあります。スキレットの普段使いをはじめて1年、そんな私が感じているスキレットの利点・欠点について記事にしました。

この記事の内容
✔スキレットのメリット・デメリットについて解説
✔スキレットを使うべき理由がわかる
✔スキレットのデメリットをポジティブにとらえるヒント

そもそもスキレットってどんなもの?

「スキレット」と名前だけ聞けばモノは思い浮かびますよね?私もスキレットを使い始めるまえまでは、重くて黒い、アウトドアで使うフライパンくらいに思っていました。スキレットについて整理しますと…スキレットは鋳鉄(ちゅてつ)製のフライパンです。素材は鉄。鋳鉄の鋳(ちゅ)は鋳物からきていて、溶かした鉄を型に流しこみ冷し固めて作る製法です。またスキレットはほかのフライパンに比べて厚みがあります。『鉄製』『厚み』がスキレットの特徴であり、これから紹介するスキレットのメリットを知るうえでのポイントになります。

 

スキレットのメリット

5つメリットがあります。

✔お肉が美味しく焼ける
✔一生モノ
✔安心して使える
✔鉄分がとれる
✔料理が映える

一つ一つ説明します。

 

お肉が美味しく焼ける

まずはお肉が美味しく焼けることです。理由はスキレットの特徴である『鉄』『厚み』にあります。鉄はアルミや銅などの金属にくらべて熱伝導率が低いです。熱しにくく、冷めにくい。つまり蓄熱性が高いということです。加えて、厚みもあるため、そのぶん蓄熱性も高いといえるでしょう。またゆっくり熱が伝わるため、スキレット全体がムラなく温まります。もう一点は遠赤外線による輻射(ふくしゃ)熱です。これも鋳鉄の特徴で遠赤外線がでやすく、輻射熱も生じて全体に熱が加わりやすくなります。スキレットならではの蓄熱性と遠赤外線効果でお肉の表面を一気に焼きあげ、うま味をギュッと閉じこめることができます。これがお肉が美味しく焼ける所以です。

 

一生モノなのでフライパンを買い替えなくて良い

しっかり手入れさえしていれば、スキレットは一生モノです。それに比べ一般的なフライパンは消耗品です。フッ素樹脂(テフロン)加工されているフライパンの寿命は約2年くらいと言われています。確かにコーティングされたフライパンって1〜2年くらいでコーティングがはがれてきたり、焦げつきやすくなってきますよね。そのたびに買いかえる必要があります。スキレットは耐久性がバツグンなので何十年と使えるでしょう。フライパンを買いかえる手間もなくなり長いめで見れば節約にもなります。

 

フッ素樹脂(テフロン)加工のものと比べて安心して使える

一般的に売られているフライパンは焦げつきにくいようにフッ素樹脂(テフロン)加工がされています。ここでフッ素樹脂加工されたフライパンの注意点について整理してみましょう。

①空焚き厳禁

➡素材によっては有毒のガスが発生する可能性がある。

②高温調理不可(使用は中火まで)

➡コーティングのはがれにつながる。

③コーティングがはがれないように金属製アイテムの使用を避ける

➡コーティングの摩耗、はがれにつながる。

フッ素樹脂加工のフライパンは空焚きによる有毒ガスの発生のリスクと、摩耗・消耗によるコーティングのはがれが気になるところです。有毒ガスは避けいたいですよね。コーティングのはがれについてですが、フッ素樹脂加工じたいは身体に影響はないといわれています。しかし、料理は口に入れるものなので無害だったとしても嫌ですよね。

スキレットであれば『空焚きOK』『高温調理OK』『金属製アイテムの使用OK』です。フッ素樹脂加工のフライパンを使用するうえで生じる心配はなくなります。焼いたお肉をスキレットのままだして、ナイフで切って食べるのもOK。大胆に料理を楽しむことができます。

 

栄養素としての鉄がとれる

不足しがちと言われる『鉄』。ミネラルの一種で血液の酸素を運ぶことが役割です。そんな鉄もスキレットで料理することで摂取できます。スキレットの素材は鉄です。料理をするだけでなべ肌から鉄分が溶けだします。とくに煮込み料理やスープ、酸味のある料理でより鉄分が溶けだしやすく鉄を摂取できます。スキレットを選ぶとき深型のスキレットを選んで、煮込み料理をするのも良いかもしれません。また鉄と動物性のタンパク質は相性がよく、一緒に食べることで摂取効率がアップしますお肉が美味しく焼けて、鉄も効率良くとれる。まさに一石二鳥ですね。

 

料理が映える

スキレットに盛られた料理は見映えが良いですよね。アウトドアでも活躍しますし、普段使いでも食卓にそのままだしてもいいでしょう。蓄熱性が高いので保温性もあり、そのままだすことで料理の温かさを保つことができます。ステーキや餃子なんかは本当にオススメですよ。美味しく食べるためにもビジュアルは大切です。

 

スキレットのデメリット

デメリットは3つあります。

✔重い
✔手入れ(シーズニング)が必要
✔スキレットを使用していくのに、あったほうが良いアイテムが何点かある

 

手入れが必要

1番のデメリットは手入れが必要なことです。スキレットは鉄なので、手入れをしないと錆びてしまいます。スキレットの手入れはシーズニングとも言われています。カンタンに使用後に手入れの流れを説明すると調理したあとに

【洗剤を使わずにたわしやブラシで洗う】

水分を拭きとり火にかけ水分を飛ばす】

【油を塗る】

の工程です。そんなに複雑な工程ではないのですが…

やはりひと手間、ふた手間ふえることはスキレットを使用するハードルをあげてしまっていると感じます。

 

やっぱり重い

普通のフライパンに比べるとやはり重いです。重いぶんスキレットを振って焼いたり、スキレットを返して料理をお皿に盛るといったことは大変です。盛りつけが大変ならスキレットのまま食卓に出してしまいましょう。

 

スキレットを使用していくにあたり必要なアイテムが何個かある

 

スキレットを使用していくにあたり、必要なアイテム、あった方がいいアイテムが何点かあります。まず絶対に必要なものはたわし・ブラシです。あったほうが良いものは油ひきやハンドルカバーがあります。

 

たわし・ブラシ

料理後のスキレットのそうじに必須です。料理によってはガシガシ洗うので、食器スポンジなどでの代用は難しいかなと思います。

スキレットを洗うのに必須!おすすめのブラシ・たわし3選【エンジョイスキレットライフ】

 

油ひき

使用後、水分をとばしたあとの油を塗る作業にあると便利です。キッチンペーパーでもいいのですが、キッチンペーパーですとスキレットのザラザラ肌でこすれてペーパーのくずが残ってしまいます。やさしく、ていねいに塗ればペーパーくずはでないのかもしれませんが、手入れはササっとやりたいので私は油ひきを使用しています。私はシリコン性の油ひきを使用しています。シリコン性の油ひきであれば清潔ですし、他の料理にも使えるのであってもいいと思っています。

スキレットの手入れに必要な油ひきにはシリコンタイプの油引きがオススメ

 

ハンドルカバー

スキレットで揚げ物や煮込みなど、火にかける時間ながくなるとやはり持ち手が熱くなります。専用のハンドルカバーがあれば安心して使用できます。持ち手に関しては布巾やミトンなどあれば代用はできますね。

スキレットを使うならハンドルカバーがあれば安全さとオシャレ感がプラス

 

デメリットの中にある利点

ここからはスキレットを使っている者として感じている、デメリットのなかにある利点を紹介します。一部こじつけもありますが、ポジティブにとらえた結果です。ご愛嬌ということでお願いいたします。

手入れで感じているメリットは…

洗剤を使わず洗うので環境に良いことです。またスキレットを洗うときは油は落とさなくてもいいので神経質にならなくても済みます。料理によっては軽くブラシでこすって終了です。むしろスキレットのほうが洗い物じたいは楽なこともあります。最後に手入れを繰り返していくことで愛着がわいてきます。スキレットは繰りかえし使っていくことで油の膜を作りあげていきます。もしかしたらスキレットはこびりつくイメージがあるかもしれませんが、油膜がしっかりできていればこびりつきはありません。洗剤で洗わない理由は油膜を守るためにあります。繰り返し使うことでスキレットの肌が黒くなっていきます。これをブラックポットといいます。道具に凝りたいという人にとって『育てあげる』魅力的なポイントかもしれません。

重いのは変えようがありません。前腕、手首の筋トレにしてしまいましょう。日常の動作をエクササイズに変える。これがダイエットの秘訣です。

アイテムが何点か必要になりますが、たわし・ブラシのなかにはデザインに優れたものもあります。ハンドルカバーもオシャレなものが多いです。お気に入りのアイテムを集めることでスキレットを使用していくモチベーションをあげていくのも一つの手でしょう。

 

スキレットの利点、欠点まとめ

カンタンにですが、まとめますと…

メリット
✔お肉が美味しく焼ける
✔長持ち
✔安心して使える
✔鉄分が摂れる
✔料理が映える
デメリット
✔重い➡筋トレとして割りきましょう

✔手入れ(シーズニング)が必要➡意外とカンタンですし、愛着がわいてきます
✔手入れなどにあったほうが良いアイテムが何点かある➡お気に入りのアイテムをそろえてモチベーションアップ
個人的にスキレットはオススメです。アウトドア用にはもちろん自宅用でも活躍します。
私は自宅用に買って、自宅用で使っています。私がスキレットを買った理由は『ステーキを美味しく焼きたい』『フライパンが劣化していくのがイヤ』『そのたびに買いかえるのがメンドーだし、お金もかかる』この3点でした。
実際、購入してみて良かったです。やっぱりお肉は美味しいです。さらに道具にこだわると調理法もしっかりしてきます。自宅でも高温調理にチャレンジできます。高温でガァーッとチャーハンを焼きあげるのも気持ち良いです。手入れも慣れればそんなに大変な作業でもないですよ。
ぜひ、スキレットの購入に悩まれているかたは一歩踏みだしてスキレットライフを始めてみてください。
⇓関連記事⇓